「鵺ー!」 ドスン、と鵺の布団の上に飛び込むと、下からグエ、という声がした。 今年、中学生になったばかりの、あたしは、小学校のころから入ってるA・Tグループ、BLACK CROWのリーダーである鵺の上へと飛び込んだ。 身寄りが無くて、鵺に拾ってもらった。 ちなみに、今の技は、ちゃんスーパーローリングお目覚まし飛び込みである。(センス無い) 「鵺ー!起きろー!!」 今日は日曜日だけど、あたしの眼が覚めたから、鵺を起こしてみた。 ちなみに、他の皆は、公園に遊びに行っちゃった。 「、どけ!」 といわれるけど、わざと体重をかけてやる。 「ねーねー、鵺ー!遊ぼう!」 一つ上だけど、まるで鵺はみんなのお父さんみたい。 料理は出来ないけどねー・・・。 「日曜日なんだから、寝かせろ!」 グイ、っと布団を引っ張られて、ゴロン、とあたしはベットの上から落ちた。 い、いたひ・・・。 「鵺ー鵺ー!遊ぼうよー!」 あたしには8歳までの記憶がなくて、身体と中身が見合ってない、ってよく言われた。 学校では、なんとか年並に見えるようにはしてるけどね。 でも、今は家だし、鵺も皆も知ってるから、遠慮なく本当の感じで振舞える。 だから、ここが大好き。 鵺も、皆も、大好き。 「あー、明日なー」 「明日じゃ月曜日だよー!ねぇってばー!」 ガクガク揺さぶっても、鵺は全然起きてくれない。 それどころか、布団を掴んでる手も離される。 く、こうなったら・・・。 「あたしも寝るー!」 ボフン、と鵺のいないところに飛び込んで、布団にもぐりこんだ。 あ、あったかい。 「・・・な!お前なにしてんだよ!」 暖かくて、鵺に擦り寄ってると、突然拳骨が落とされた。 う、あ・・・いたい・・・。本気で殴った・・・。 「だって鵺が遊んでくれないんじゃん」 「・・・・・・・」 突然、鵺が黙り込んだ。 「おーおー、じゃあ、たっぷりと遊んでやるよ」 と言われて、いつのまにか、上には天井と鵺。 「・・・・・・プロレスでもするの?」 ガクン、と鵺が倒れて落ちた。 |