目が覚めると、木の天井が見えた。

つか、ここどこですかっ!

ガバっと目を覚まして起き上がると、きていたのは着物だった。
あれー・・・あたし、こんな着物なんて持ってたっけ。
記憶が曖昧で、うんうんと唸って、やっと思い出した。

そういえば、あたし昨日空から落ちて、死にそうになって、そうしたらおちたところにセクスィー政宗さんがいて、鼻血ブーで倒れたんだ。

うん、そうだった。


・・・・・・・・って、政宗さんっ!



「Hey、目が覚めたか」
突然ピシャっと襖が開いて、やってきたのは政宗さんだった。
やばい、ビューティフォーだ。

「お前の、odd clothesは今洗濯中だ」
で、と政宗さんが言ったところで、後ろから小十郎さんとか、成実ちゃんがやってきた。

うわーうわー!眼福だ!
「お前は誰だ?」

。将来の夢は政宗さんのお嫁さんです!!目が覚めたら空から落ちていて、政宗さんの鎖骨にロックオン☆後、天にも上る気持ちで倒れました!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ?」


政宗さんと、小十郎さんと、成実ちゃんの声が同時に揃った。
それから、突然成実ちゃんが笑い始める。

「将来の夢が政宗さんのお嫁さんだって、愛されてる〜梵」
「梵言うな・・・」
成実ちゃんと政宗さんの会話を前に、あたしはもううふふふふと笑うしかない。
あー・・・素敵な光景。


「成実殿、あまり殿をからかわないほうが・・・」
「だってよぉ、女性恐怖症がちょっと入ってる梵に、やっとお嫁さん候補が来たんだからさ」
クスクスと笑う成実ちゃんに、はぁ、と小十郎さんが溜息を吐いた。

「知りませんよ・・・私は」
そう呟いた途端。


「成実〜お望みなら、Thunder食らわしてやるよ」


凄くドスの低い声がした。


・・・・すてき!(もうなんでもいい)



「政宗さん!」

怒りに震えている政宗さんの手を取った。
状況とか、誰かに見られてるとか構わない!
一瞬だけビクリと震えた政宗さんの手をとって、あたしは大声で叫んだ。


「あたしが幸せにします!つか、愛してます!」


ちょっと引き気味になった政宗さんをじとーと見つめる。

すると、諦めたように政宗さんが息を吐いた。
「・・・OK、お前がspyじゃねぇってことは良く分かった。ここにいてもかまわねぇ」
そう言う政宗さんに抱きついた。


数週間後、毎日の愛してます攻撃に落ちた政宗さんとあたしは、結婚したのだった。





好きです好きです愛してます!



( その後、実は政宗さんが押せ押せタイプすぎる人だと実感させられたのだった )