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あたしは、夢を見ている。 そうだ、そうだ、そうなんだ。 ・・・じゃなきゃ、梵天がいるはずがないっ!! 「いやー・・・と、俺の夢が繋がっちゃったみたいなんだよね。あははー」 「って、そんな状況じゃないでしょうがぁあ!」 爽やかに笑って言う梵天に、あたしは思わず突っ込んだ。 でもそんな貴方が大好きだぁあああ!! くっそ、格好いいな梵天。目の前であの鴇が初めて会ったときみたいな場所に座ってる梵天を見あげた。 男のくせに、本当に肌綺麗だな、おい。 まじまじと観察してると、梵天がんーと背筋を伸ばした。 「、何しよっか」 「え!?ナニしよっか!?」 「発音チガウ」 こてんと首を傾げる梵天に思わず言うと、ものすごい冷たい目で見られた。 だ、だって、こんなにも色男の梵天が目の前にいるっていうのに、不埒な考えを起こさないほうがおかしいっ!! 「まぁいいや。で、何しようか」 どうせ時間はたっぷりあるんだし、と艶やかに言う梵天。 いや、あたしにも原因はあったけど、色っぽいあなたにも原因があると思います。 むしろ、貴方が原因です。 「といわれても・・・何もないし」 せめてトランプとかあるなら良いんだけど。 トランプでろートランプでろーと念じてみると、トランプが落ちてきた。 「いっ!」 あたしの頭の上に。 「あはは、なんだいそれ。コント?」 「いや違うから、っていうか何でコントって言葉しってるの」 時代違うんじゃないの・・・?と思ったけど、取り合えず突っ込むのはやめておきました。 それからずっとトランプで遊んだ後、突然梵天が立ち上がった。 「じゃあ、そろそろ目覚めるから」 強く繋がっちゃったみたいだから、また明日にでも俺が寝れば会えるでしょ、という梵天に、あたしは立ち上がった。 「あ、あの!あたしのものになってください!」 プリーズギブミー!! 両手を差し出すと、梵天が横に流れてる髪をサラリとかきあげた(畜生格好いいな!)。 「だ・め」 べぇっと可愛らしく舌を出していった。あーあ、やっぱり駄目か。 そう思ってうつむいてると、プチっと音がした。 「でも、俺のものにならしてあげるよ」 優しく手がとられて、白い羽が一つ、あたしの手に握らされた。 え、あれ?俺のものって、あたし梵天のもの? 「それじゃあ、またね。」 バサリと音がして梵天は消えて、あたしの意識も消えた。 「ん・・・」 ゆっくり目があけると、いつもの天井。 でも、手には白い羽があった(あ、そういえば夢、が繋がったんだっけ)。 |