あたしには、愛しい愛しい愛しい愛しい(以下続く)旦那様がいます!



「佐助!お帰りなさい、無事でよかった!」

オレンジ色の髪に迷彩柄の服、この人があたしの旦那様です。


「うん、ただいま。・・・・・・・・それは置いといて、?」
「はい?」

ニッコリと笑う姿は太陽みたいだね、といったらは?と変な顔をされてしまったのは昨日のことだ。


内心で回想していると、頬にクッキリと青筋が立っていた。

「来てたでしょ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・ゴメンナサイ」


そりゃもう、謝りましたとも。
凄い黒いバック背負ってるあたしの大好きな旦那様、猿飛佐助様に、そりゃもう謝りました。



「うわーん、ごめんなさいぃい!だって、心配だったんだもんー!!」
そりゃ、そりゃ確かにあたしは城で待機してなきゃいけないけど、でもあたしだって同じ忍者だし。
「そりゃ、佐助狙ってる敵ぶっ殺したり、色々兵が減らないように誘導したりなんてことしたけどー!!」

だって佐助が心配だったんだもの!
目に涙を溜めて上目遣いで言ってみるけど、叶うわけもなく。


「へぇ、そんなことしてたんだ・・・」
さらにブリザードがふいて、佐助の米神にまた青筋が浮かんだ。



「まったく、何無理してるの!妊婦なんだよ!?」
チラリと佐助が視線を向けた先には、あたしの大きく脹らんだおなかがあった。

「だ、だって・・・」
「だってじゃない!」
ビシリと佐助が言った。
それからオレンジ色の髪をワシャワシャとかいて、はぁと大きく溜息を吐いた。

「本当は忍びだから作る気なんて全然なかったのに・・・が旦那とかお館様に頼み込んで許可貰ってくるし」


ちなみに涙ながらに頼み込んで、人情に厚い幸村様とかお館様に頼み込んで許可貰って、その後早速天井裏にいた佐助のところに行って、頑張って孕んできました。
うん、頑張ったあたし!


「どうしても欲しいっていうから・・・」
作らないって頑固おろさせようとした佐助に涙ながらに頼み込みました。
ちなみに、幸村様もお館様もあたしの味方。

「だって・・・」
「流産したらどうするの?」

「だって、」
最後にはもう仕方が無いみたいな感じでちょっと諦めて笑ってる佐助に、あたしは思わず涙が出てきた。


「だって、子どもできたって佐助がいなくちゃ意味ないじゃないー!!」
目の前がぼやけてきて、ジワジワ溢れてくる涙がついにぽろりと床に落ちた。
とうとう声まで出てきて、あたしはついつい嗚咽を漏らしてしまった。

「・・・あーもう!」
必死で手で拭ってると、佐助の胸に引き寄せられてギュウって抱きしめられた。


「佐助大好き!」
「はいはい」


この人が、あたしの愛しい愛しい愛しい愛しい愛しい(以下無限に続く)旦那様です!






するよりし!



( お願いだからもう戦場に来ないでね・・・本当に )