綱吉と恋人になって、早3ヶ月。 3の付く数字は縁起が悪いのよーなんていうけど、まさしくそうだと思う。 いや、むしろあたしたちはさらに悪いと思う。 「っ、なんで・・・なんでデートの一つも出来ないの」 もう3ヶ月も経つし、皆知ってるのにさぁ・・・。 目の前で思いっきり騒いでる皆を見た。 ハルも獄寺も山本もみーんなくっ付くときに応援してくれたっていうのに。 なんでデートは応援してくれないのっ!! 綱吉を取り合うように騒いでる(山本は笑ってるだけ)3人を見て思った。 絶対に、デートしてやる。 「というわけで、こっそりデートしよう」 皆が居ないスキに、あたしはガシっと綱吉の手を掴んでいった。 このままじゃ、本当にわかれちゃうぞ、おい! 「デ、デート!?」 あたしの言葉に顔を真っ赤にする綱吉。 うんうん、ウブだねぇ・・・でも、それじゃ今回は終わらないのよ。 思わずほだされそうになったけど、約束を取り付けた。 ごめんね、ハル、獄寺、山本・・・あたしだって、普通の女の子なのよ。 「やほー」 デート当日。 初デートということで気合を入れた服装を選んできたあたしは、目の前でちょっと照れくさそうにしてるツナに手を振った。 いい、これよ!これ! これが初デートの醍醐味じゃない!! ツナはいつも通りの服装で、まぁ逆に変なの着てこなかったから安心なくらいだ。 きょろきょろとあたりを見渡すけど、とりあえず誰もいない。 「それじゃあ、いこっか」 ツナの手を掴んで、映画館に向かって歩き出した。 神様・・・仏様でもイエスさまでもマリア様でもいい。 乙女の初デートっていうのはちょっとどころか、かなり重要なのよ、むしろもう命に関わるくらい。 邪魔が入る・・・なんてことになったら、空飛んでってシメるから(黒オーラ)。 しっかりとお祈りして、あたしは綱吉と映画館に向かって歩き出した。 「はー・・・良かったねぇ」 映画館を見て、一息を吐いた。 綱吉も楽しそうに頷いてたから、これは成功だと思う。 「あれ?ツナ君?」 ふと、京子ちゃんの声がした。 その後ろに続くのは・・・やっぱり。 「ちゃん!ツナさん!」 「十代目ぇ!!」 「おー!」 ハル、獄寺、山本。 ・・・やっぱり、こうなるのね。 後ろからやってきたリボーンの笑みは、まるで「お前たちに平穏なんて無いんだぞ」といっているようだった。 「もー!!なんでこうなるのよー!!」 |