「・・・やっと見つけましたよ、
ちゃん・・・」


顔を上げたら、

「骸さん、髑髏さん・・・」
二人が笑って手を差し伸べていてくれた。

でも、あたしは首を振ってその手を取らなかった。
・・・だって。


「お父様とお母様に伝えて・・・」

あたしは大きく息を吸った。


「いい加減にしやがれこの万年馬鹿っぷる夫婦ぅうううう!!!!!!」


思いっきり、叫んだ。
だってだってだって、あの馬鹿夫婦、あたしがいるっていうのにいちゃいちゃいちゃいちゃ(以下略)しまくって、本当に・・・うざい!

いい加減にしてほしい!!
正直自分の部屋帰れ!



「と、言うわけだから」
帰らない、というと骸さんが困ったように笑った。


「確かに、の気持ちは痛いほど分かります・・・ですが、もうどうしようも無いでしょう?」
うん、たしかにどうしようもない。
でもいい加減我慢の限界なんだから。

「だってあんな万年春・・・ううん、夏真っ盛りなところにいられない!」
アツアツだねぇ通り越して茹で上がるわよ!

そう叫ぶと、今度は髑髏さんが困ったような顔をした。
「うん・・・。でもだからって出てったら、私たちも、ボスもすごく心配するわ」
ね?と髑髏さんが言うけど、そんな風に思えなかった。


だって、
「お父様にはお母様がいればいいんだよ・・・」


お父様は優しい人だからすごく優しいけど、でもお母様ばっかり。
あたしのこと、好きじゃないんだから。


「・・・・・・そんな心配、ひとっつもいりませんよ。」
骸さんが大きく溜息を吐いてあたしを見た。

ひとっつも、って、



「骸、髑髏、ーーーーーー!!!!!」
すごい大声がした。

額と両手に炎を思いっきり燃やしながら超特急でやってくる・・・お父様?


「涙ぼろぼろですねぇ・・・」
そう骸さんが呟いたとおり、お父様はおもいっきりぼろぼろ涙を流してた。

というか、怖い。



「よよ、よよ、よかったぁ・・・」
シュゥっと炎が消えて、ぎゅうっと強く抱きしめられた。

「ね、
ふふっと笑う髑髏さんの声に、あたしも笑った。






今日 、あたしは家出します!



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