「・・・まさか、秋良とが結婚する年まで続くなんてねぇ・・・」


世の中、何が起こるかわからないもんだよ。と呟いたのは中学からの友達である裕次郎だった。
っていうか、かなり失礼なこと言ったな、こいつ。

「当たり前だろ!俺と秋良なら米寿だろうと続くっつーの!」
「それが夢じゃなかったらいいな」
「うっせぇ、亨!」


中学校の時、男として育ってきた俺が実は女の子で、色々あって秋良とくっついてから早幾年。
見事俺と秋良は結婚しました(坂本なんだぜ!坂本っ!!)。

ちなみに今いるのは秋良との新居。



「それにしても、も大分女っぽくなったっていうか・・・」
ちらりと実琴が俺を見て言った。

「だろだろ?実琴!胸もおっきくなって・・・だって毎日秋良がもんでるから、なーんて!何言わせるんだよー!」
「いだっ!勝手に言っただけだろ!?」

あははーうふふー、いや俺の発言は間違って無いんだけどさ。


それにしても俺も大分女の子っぽくなったよなー。

「全然女っぽくなってないでしょ」


「モノローグに突っ込まないでくれますか、裕次郎さん」
ふっと首を振る裕次郎につっこんだ。


「第一なぁ、俺の胸は美乳なんだぜ!美乳!」
「美乳っ!?」

うぉ!裕次郎が思いっきり反応した!
しかも目がキラキラしてて、亨はあーあって感じにしらけた目をしてて、実琴は戸惑ってる。

裕次郎・・・お前胸マニアか。


「風呂とかで自分の胸見たときビックリするもん。中々エロビでも見れない代物だぜ」

「確かに、服の上からでも分かるその角度といい、美乳に近い感じはするね」

と、俺と裕次郎が胸について盛り上がり始めた。



「・・・というか、よく秋良もと結婚したよなぁ・・・」
「押せ押せとかは強そうだし、に押されまくって結婚したのかな・・・」
裕紀は秋良にメロメロだしな、と実琴と亨が二人で頷きあってた。

いや、確かにそうなんだけど。


「ほんとスゲーの。見る?」

ま、冗談だけど・・・と言おうとした瞬間だった。



?」


「あ、きら・・・?」


あは、あははは。・・・恐る恐る振り返ると、そこに居たのは大魔王さまでした。


、何の話してたの?楽しそうだね。俺とも話しようか・・・夜にたっぷりと」

「ご、ごごごごごめんなさーい!!」


いや、別に秋良とは嬉しいし幸せだから良いんだけど、怒った秋良は怖ぇえーー!!



「前言撤回。秋良の方が黒すぎ。絶対計画通りを落としてる」

「異議なし」



亨と実琴の声をバックに、俺は秋良にがっしりと捕まえられたのでした。

(ちくしょう、裕次郎にげやがったー!!!)





当たり前の日常



( それを当たり前だってことすら忘れてしまうくらいなのが、きっと幸せ )