朝は戦場から始まる。 「うぉおおっ!?」 まずは定刻になると雨のように降り始めるクナイの数々。もちろん、その中に手裏剣等が混じっていることも追記しておく。 「っ!」 そしてベットから飛び降りた途端に開く落とし穴。無論、避けたところにも仕掛けてある。 その落とし穴の中には大量の竹がとがった面を見せてこんにちわ☆をしていることも追記しておく。 落とし穴の地獄から抜け出しドアノブに手を触れようとした。 「・・・電流、か」 今日はまだましな方だと思う。 何もないと見せかけて毒針が出てきたり、すべての攻撃がこっちに向かってきたり。 とりあえずシカマルが眼で追っかけていろいろな可能性を考えた結果、今日はどうやら電流だけのようだ。 はー・・・面倒くせ。 「とりあえず、これを切って、と」 尚、ここで油断をしてはならない。 この部屋を抜けたとしても、その戦場は終わらないのだから。 「おい・・・、うっ!?」 ビシっとシカマルが人差し指と中指で何とか捕まえたのはクナイ。 しかも暗部御用達のそれはそれは良く切れて、ついでに毒もくっついてる素敵仕様である。 「遅いお目覚めね、愛しい愛しいだ・ん・な・さ・ま☆」 「その愛しい愛しい旦那さまに死にそうな技をしかけてんじゃねぇよ・・・」 そうして、そのすべてを仕掛けてるのは、なぜか結婚することになっただったりする。 こいつ、これでも暗部の総隊長だからな・・・。 つまりあれだ、俺も親父と一緒で、こんなに能天気なやつの繊細な一面というものを見てしまったわけで。 ああ、救えねぇ・・・。 「だから、いい加減トラップかけるのやめろよ・・・」 「だってぇ、日々修行しないとシカマルが暗部になれないじゃない」 なぜかは俺に暗部になってほしいらしいが、お断りだ。 つーか俺は別の方面進むんだっつーの。 「ならねーからいいんだよ。っつーか、今日も派手に散らかしたな、おい」 「えへー。どうしようか」 「後片付けのことくらい考えとけよ、めんどくせー・・・」 結局二人がかりで片付けることになるんだろうな・・・はぁ。 「それよりも、シカマル!」 「あ?」 ニコニコと笑いながら梓が近付いてきた。 「おはよう、シカマル!」 「ん、はよ」 そのまま近づいてくるので差し出されるままに口を付けると、梓は笑う。 とりあえず、後片付けは面倒くせぇから後においといて。 「先に朝飯食おうぜ」 「朝ごはんはあたしー!なんちゃって」 「・・・一人で片付けてろ」 |