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「あらまぁ」 政略結婚から、綱吉さんに恋しちゃいますよ宣言して、もう1年経つんだ。 あの日からなんだかはじけちゃったあたしは、日々楽しい暮らしをしている。 うん、だってあの最強二人組って面倒見が良くて楽しいんだもん! 「・・・あれ?」 ふいに、カレンダーを見ていたあたしは、思わず口を閉じた。 「綱吉さん」 「」 芝生の上に座り込んでいる綱吉さんを発見して、あたしは近づく。 さっきまで綱吉さんの視線の先にいたのは最強二人組とリボーンさんで、未だに戦ってるところや、周りに笑いながらも座り込んでいる武さんや隼人さんがいるところを見ると、多分戦ってたんだろう。 ほんと、血の気の多い人達だ。 「また、ドロドロですね」 「本当だよ・・・俺争いごとは嫌いなのにさぁ・・・リボーンが無理矢理巻き込んできて・・・」 ふぅとため息を吐く綱吉さんの服は土でドロドロになっていて、武さんや隼人さんの格好もそう変わりない。 「でもボンゴレはまだいいですよ・・・俺なんて、真っ先に邪魔扱いされましたから・・・」 綱吉さんの向こうからしゅんっとしたランボの声がして、ゆっくりと覗き込む。 すると、そこには綱吉さんよりも無残な格好をしたランボがいた。 「・・・お疲れ様」 元気一杯なのはいいけど・・・。 加減ってものを考えていただきたいです。 「・・・ああ、でも・・・鍛えるのはいいかもしれませんね」 「だろ?」 いつの間に戦闘が終わったのか、にやりと笑みを浮かべながらリボーンさんがあたし達に近寄る。 「までリボーンを煽るようなことを言わないでよっ・・・!」 「大体お前は争いごとが苦手だなんだ言いながら鍛錬もしやがらねぇで、そんなんじゃすぐお陀仏になるぞ」 そうそう。 「十一代目もできることですし、もっと鍛えて頑張ってもらわないと」 「これ以上鍛えて、も・・・・・・」 ピタリ、と空気がとまった。 「・・・ごめん、・・・もう一度、いいかな・・・」 「もっと鍛えて頑張ってもらわないと?」 「その前!」 その前・・・って言うと。 「鍛えるのはいいかもしれませんね?」 「その間!・・・って、わざとだよねっ!?」 あはは、その顔が見たいから、わざとです。 「二か月ですって」 指を二本立ててニンマリと笑みを浮かべると、目の前の彼らがぽかんとした表情を見せる。 わぉ、リボーンさんまでぽかんとした顔してる。 「ほ、ほ、ほんとにっ!?」 「奥様おめでとうございますっ!!!!!」 「めでたいのなー」 「わぉ・・・」 「くふふ、おめでとうございます、とでも言っておきますか」 「わー!おめでとうございます!」 「めでたいな」 綱吉さん、隼人さん、武さん、恭弥さん、骸さん、ランボ、リボーンさんが同時にそういうけど、私聖徳太子じゃないから聞き取れないんですけども。 っていうか、言っておきますかってお祝いの言い方じゃないと思います、骸さん。 「本当に嬉しいよ、ありがとう・・・」 「私、女性で一番美しい人って妊婦だと思っていたんです。綱吉さんをメロメロにさせるためには努力は惜しみませんから」 ふふっと笑うと、綱吉さんがちょっとぽかんとした顔をして、それから嬉しそうに笑ってくれた。 「それじゃあ、シャマルに取り上げてもらったらどうだ」 「お断りです」 |