「恭弥君・・・二人目は女の子がいい」 「・・・」 あたしの言葉に、恭弥君のみならず綱吉君や骸君、ハルが固まった。 「・・・えっと、もしかしてさん妊娠した、んですか?」 そうしてすぐに硬直から溶けたのは、やっぱり同性のハルだった。 「ううん、希望を言ってみただけだよ」 恭君は何にも分かってないみたいで、首を傾げてた。 うん、やっぱり女の子欲しいなぁ。 「でもさすがに早すぎるんじゃないかな・・・その、もうちょっと恭君が大きくなってからでも」 「うるさいよ、野獣めが」 「やっ!?」 ガーンと綱吉君がショックな顔をした。 ハルのすぐ近くには女の子と男の子が入ったベビーベットがひとつ。 まぁ、流石にそろそろ野獣っていうあだ名は止めてあげようかな。 「で、どうするんですか?雲雀君」 「・・・煩いよ、六道」 ギロリと恭弥君が骸君を睨んだ。 それから、あたしを見る。 「・・・子どもはそうやってほいほい作るもじゃないと思う。命なんだから」 「うわー、雲雀君が言うと何だか嘘くさいですよね」 「君には負けるけどね」 茶々を入れてきた骸君に、冷たい目線で恭弥君が言った(でも骸君は楽しそうに笑ってた)。 うむむ・・・何だか凄いなぁ、恭弥君。 あたしの考えてることと天地の差をいくっていうか、凄い真面目っていうか。 でも、やっぱり女の子欲しいな。 「えー、でも恭弥君に似た可愛い女の子が欲しいー」 パタパタ足をぶらつかせて言うと、綱吉君に窘められた。 「綱吉君!ハルとくっつけるために頑張ったんだから、恭弥君を説得して!」 こればっかりは一人じゃどうにもなんないから。 それに、恭弥君以外なんて絶対考えられるわけもない。 「そう言っても・・・恭弥さん・・・」 「まだ早いよ」 恭弥君は綱吉君の視線に、そういいきった。 ちぇ、恭弥君って結構こういうところ固いからなぁ・・・。 「最終手段としては前シャマルさんが健康診断で採取した恭弥君の精子を使って人口受精って手もあるけ」 「ダメです!」 思いっきり怒鳴ったハルに、あたしはわかってるよ、と首を縦に降った。 「でも、どうしてそんなに子どもが欲しいんですか?」 首を傾げて言う骸君に、あたしは盛大に頷いた。 「だって、野球チームを作れるくらいに子どもを産むのが夢だから!」 ってことは、あと8人だよね! 威張って言うと、恭弥君が崩れ落ちた。 |