「、お前は阿呆か」 開口一番、それって無いんじゃないんでしょうか、リボーンさん。 「あの男がボンゴレの娘狙いだっつのは知ってたんだろ?だったらその時点で切り捨てればよかったことだろうが。ちょっとの期間恋人に置いておいて、結局てめぇが傷ついてんじゃねぇか」 「だって優しかったんだもん」 「だもんじゃねぇよ。ボンゴレのトップになる人間がそれでどうする。敵なら敵できちんと把握する、当たり前のことだろうが」 顔をくしゃくしゃにして泣いてるあたしを怒るようにリボーンが言う。 女性には優しいとかいうくせに嘘つき(っていったらお前は女性じゃねぇだろ、ガキだガキ!といわれた)。 「いいじゃない、別に。あたしが泣こうとリボーンには関係ないもん」 「お前は阿呆か」 それ、二回目です、リボーンさん。 大きなベットの上で足を抱えて小さくなってるあたしの隣に座ってるリボーンは、はぁと溜息を吐いた。 「の評判はダメツナの評判にも関わるんだ。何度教えた」 「だからあたし、この部屋に来てからないたもの。外ではちょっとも泣かなかったし」 「男の股間蹴り倒して「死ね」っていうほうの評判はどうしてくれるんだ?」 「ドン・ボンゴレの娘が男に泣かされたっていうとどっちがマシなの?」 そう言うと、リボーンが黙った(やった、初めて口で勝った!)。 第一リボーンはあんだけ愛人たくさんいるのに人のことばっかり口出ししないでほしいと思う。 あれ、そういえばこの間面倒だからって全部と手を切ったんだっけ?(ビアンキさんとは大分前に戦う仲間に戻ったらしいけど) とりあえず、お父様はすごく心配そうな目で見るけど何も言わないんだから、別にリボーンも何も言わなくたっていいのに。 「何人目だ?」 「忘れた」 容姿も性格も見ることの無い『ボンゴレ10代目の娘』を目的に近づいてきて恋人になった人たちの数。 結局最後には喧嘩になって、勘違いするな!って言われて、思いっきりボコって終わり。 誰が手を回すのか知らないけど、次の日には誰も口にしないような状況になってる(のに、やっぱり誰か近づいてくるのはそれほど名前が大きいせいだと思う)。 「皆最初は優しいのに」 「そりゃ当たり前だろ」 疲れたようにリボーンがボスンと大きなベットに寝転がるから、あたしもその隣に転がった。 「優しかったのに・・・」 グズグズまた泣き出すと、リボーンがはぁと大きく溜息を吐いた。 「わかった、何して欲しいんだ」 袖を掴んでぐずぐず泣いてるあたしに降参したように言った。 「何してくれるの?」 「何でも、お姫様」 ちょっとふざけるように言うリボーンにぎゅうって抱きついた。 「じゃあ、恋人になって、リボーン!」 「お前は阿呆か」 それ三回目です、リボーンさん。 「何でもしてくれるって言ったのにー」 「はツナに殺されろっていうのか?」 あの親バカに、と付け加えるリボーンに、あたしは大きく頷いた。 |