コポリと、浮かんではきえた。


「ここ、どこ」


目が開いたとき見えたのは、見知らぬ部屋だった。



ド、ドッキリっ!?

い、いやいや、まさかそんなわけないでしょ。
第一そんなドッキリとかする意味がないし。

じゃ、じゃあ・・・誘拐、とか?




「あー、起きた!」
「っ―――――――――――!!!!!(声にならない叫び)」
び、びび、びびったぁあああああ!!!


恐る恐る振り返ると、そこには、

「子ども・・・?」


しかも数人。
扉からワラワラと、まるで子ども生産機みたいにボロボロと子どもが出てくる。


「起きたー」
「おい、ぬえ呼んでこいよ、ぬえ」
「コウちゃん行ってきてよ」
「やだよー。ねぇ、お姉ちゃん名前なんていうの」
「馬鹿だなーコウ。こういうときにはスリーサイズから聞くもんだぜ」
「コウに変なこと教えないでっ!」


・・・・・・・・・・・・・・ちょっと待て。
ヒーローとかに縋るみたいに、好奇心満々によられても・・・答えられないんだけどっ!


ふと、違和感が引っかかった。


ぬえ・・・?


あたしの好きな漫画ベスト3に入る漫画のキャラクターに、そんな名前居なかったっけ。
い、いや、でもでも、現代のお話なんだから、同じような名前があったっておかしくないよね。

って、鵺はおかしい気がする。



「お前等群がってんじゃねぇって。ほら、どけどけ」
今までの子たちとは全然違う男の子の声がした。


「あっ・・・」

小さな叫びにして飲み込んだあたしグッジョブっ!!
必死で押さえたせいか、タラリと汗が垂れた。


「おい、大丈夫か?」
目の前で大きな触角が揺れた。

ちょっとまて、落ち着け、落ち着けよ、うん。
もしかしたら人違いっていうこともあるじゃないか。


「俺は鵺。えっと・・・」
と名前を聞くように鵺が顔を上げた。



ごめん、一つの、可能性を言ってもいいかなぁ・・・。

エア・ギアの世界、来ちゃった?





世界を越えた瞬間



( 普通こういうのって空から落ちたりするもんじゃないのぉお!? )


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