「俺が骸をあれだけ危険冒して入れた理由って知ってる?」 抱きしめあう二人を見つめながら、ニコリと綱吉は隼人に向かって微笑んだ。 「い、いえ、知りませんが・・・」 慌てたように言う隼人にニッコリと笑って、綱吉は「昔さ」と話を切り出した。 「リングをかけて戦ったときに、ちょうど霧の戦いの時。幻覚の影響で骸が脱走で自分が囮になって千種と犬を逃がすところとかが見えたんだ」 その後、霧戦の決着がついたわけだけどね。 と少しだけ意地悪そうに笑って、綱吉は骸たちを見た。 「かわいいなぁ・・・って」 「ぶっ!」 綱吉に言葉に噴出しそうになって、隼人は急いで口を抑えた。 六道骸を「かわいい」なんていうのは、きっとか綱吉くらいのものだろう。 「はひぃ・・・可愛いです・・・」 あと、ハルも。 「骸ってさ、変に意地張ってるし、不器用だし」 「鈍いし、ツンデレで、ちゃんと一緒にいるとさらに可愛いです〜」 ホヤーンとハルの眼がとろける。 まるで子供を見守るような目で綱吉が二人を見ていた。 「・・・何ですか、これは」 じとり、と夕食を目の前にして骸は不機嫌そうに言った。 「何って・・・赤飯だろ?」 それ以外何に見えるんだよ、と笑う武に骸は米神に青筋を立てた。 「・・・・・・山本武、あえて問いますが。何のお祝いでしょうか」 「お祝いに使うってよく知ってたな!」 「茶化さないで下さい!」 凄い凄いと笑う武に骸は怒鳴った。 ちなみにが零さないようにスプーンを渡すのを忘れない。 「そりゃあ、骸の初恋?成就のお祝いに」 パチパチパチと武一人の拍手が食堂内に響いた。 それと同時に、ゴウゴウと音が立つ。 「骸ー、食堂で戦っちゃダメだよ〜」 幻術ならいいけどー、と言う綱吉に骸はにっこりと笑った。 「では、お言葉に甘えて」 ガチャリと槍を構える。 「お、おいおいおい!ちょっと待てって!赤飯の発案はツナだぜ?」 何サラリと逃げようとしてんだよ、と叫ぶ武の言葉に骸は綱吉に振り返った。 「いやー、だって可愛くて」 骸とが、と笑う綱吉に骸は押し黙った。 「・・・・・・・・・君たちそこに並びなさいっ!!」 幻術汚染をさせてあげますよ! と骸が叫んだ。 |