恭弥君と恋人になって幸せ一杯のときに、突然赤ん坊に挨拶をされた。

「ちゃおっス」
「・・・ちゃ、ちゃおっス」

沢田君たちが丁度見舞いに来てくれたときで、沢田君は慌てたようにその子を掴んだ。
「何でお前がここにいるんだよ、リボーン!」
沢田君の弟さんかな・・・・・・あれ?沢田君の知り合いの赤ん坊、って恭弥君が会いたい人じゃなかったっけ。
そう思ってると、またそのリボーン君が目の前にやってきた(向こうで沢田君が悶えてる)。


「えっと、何か御用でしょうか」
初対面だよね?というとリボーン君が口を開いた。
「お前ファミリーに入れ」
「ちょ、先輩は一般人だぞ!?」
リボーン君の言葉に沢田君が叫んだ(一般人って、君も一般人でしょ?)。


というか、ファミリーって。
「け、結婚は18歳になってからだよ?」
日本の法律は、というとリボーン君が首を振った。


「そうじゃねぇ、マフィアのファミリーだ」
「ああ!もう!!」
リボーン君の言葉に沢田君が叫んでるけど、何故かあたしはその言葉を子供の遊びだとは思わなかった。
だって、恭弥君が凄い赤ん坊だって言ってたし。


「何であたしを入れたいの?」
首をかしげると、リボーン君はビシっとあたしを指でさした。
「まずその性格に度胸に意志の固さだな。戦闘面では役に立たなくてもそれ以外では十分役に立つ」
そう言う人間も必要だからな、というリボーン君に、あたしはにっこりと笑った。

「恭弥君が入るならね」
そうしたら入るよ、というとリボーン君は予想通り、みたいにニヤりと笑った。
あ、可愛いこの子。

「雲雀もファミリーだからな」
「え!?いつのまに入ってたの!?っていうか無許可だろ!!」
なぁ!と叫ぶ声が聞こえて、沢田君は何て事をぉおお!と蹲った。
大丈夫かな、沢田君。
「大丈夫っすか十代目ぇえ!」
と散々叫んで、皆は追い出されてしまった。





誰もいなくなった部屋で本を読んでると、恭弥君がやってきた。
「恭弥君、どうしたの?」
「迎えに来たんだよ。もう退院して家で療治してもいいって」
「本当!」
僕が頼んだからね、と笑いながら恭弥君が帰る準備をしてくれた。


「帰るよ、
そう手を差し出してくれる恭弥君に、あたしは頷いて手を取った。





大好きな貴方のところへ



( ずっとずっと一生傍にいるよ、というと貴方ははにかんだように笑って当然でしょ、といった )


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