「ツナさん・・・!」 乙女が、そこに存在した。 もう成人近いような子どもがいるのに、相変わらず綺麗なお母様は、目をキラキラさせて頬を紅潮させてお父様を真っ直ぐ見詰めた。 「ハル・・・俺も、会いたかった」 ハルに逢えなくて、気が壊れるかと想った。 お父様は、多分イタリアに感化されたんだと想う。 だって、20年前のお父様は結構シャイで何もいえないような感じの人だったのに。 「ツナさん・・・!ハルは、ハルは、ずっとツナさんの傍に居ますっ!」 「うん、傍にいて」 キラキラオーラが輝いてる。 お父様とお母様の毎度のやりとりとはいえ、やっぱり見ているほうはかなりゲンナリしてくる。 正直、また弟妹でも出来て日本に帰ったほうが、お父様のためかもしれない。 なんて考えが僅かによぎった。 「さぁ、。あの二人は放っておきましょう」 ぎゅうっと抱きしめあって、イチャイチャしてる二人を一瞥して、骸さんが言った。 うん、あたしもそう思う。 でも。 お母様はすごく笑顔で嬉しそうにしていて、お父様も嬉しそうにしていて。 嬉しかったけど、ちょっとだけ寂しかったのは内緒。 「はい、どうぞ」 カチャリと音がして良い香りの紅茶がした。 「ありがとう、骸さん」 「いいえ」 クスクスと笑って、向かい合って紅茶を飲んだ。 「」 ふと、骸さんがあたしを呼んだ。 あ。 戸惑ってる、顔。 「僕と一緒にいても、幸せになれるかどうか、わからないんですよ」 それでも、一緒に居る気ですか。 なんて、諦めが悪い人なんだって想う。 「全くもう!全然変わってないんだから!」 ゲシっと机の下で足をけって、あたしはおいしい紅茶を一口飲んだ。 「第一、骸さんがあたしの幸せを決めないでよね。安心して、骸さんが自分でいいのか、なんて想う暇も無いくらいに愛しちゃいますから!」 覚悟しててくださいね! そう笑って、それに骸さんも笑ってくれた。 静かな幸せの時間。 「・・・・・・・・・ねぇ、部屋に戻れるかな」 今、超絶好ラブラブムードのはずだよね。 「綱吉君と、ハルですか?・・・・・・・・・・・・・あと、2時間は無理ですね」 「あの、万年新婚馬鹿っぷるぅううううう!!!!!!」 それに付き合わされる娘のことも考えてよねっ!! |