なんとなく、分かってたんだ。 「ごめん、な、」 あたしのこと、好きだけど、好きじゃないんだ。 「のことは、大切だし、好きだ、でも」 「うん」 歯を食いしばって、俯いた。 聞きたくなかったけど、真剣に答えてくれたのが嬉しくて、鵺を見上げた。 酷い顔してるんだろうな。 「を、恋愛感情では見れねぇ」 「っ、うん」 俯いた、足が震えそうになるのを、無理矢理伸ばして、ごまかした。 「ありがとう・・・でも、ごめんな」 下唇を思いっきり噛んで、泣かないように頑張った。 泣いたら、困るから。 だから、泣かないように、って。 「本当に、ごめん」 繰り返す鵺に、俯いて、それから無理矢理笑顔を作って、あと、ほんの少し、嫌味をくわえて。 「しょーがないなぁ!ちゃんが大人になってあげますか!」 カラカラと笑って、それから、驚いて目を見開く鵺に、にやって笑った。 「・・・」 「た、だ、し!好きでいるのは勝手だからね!それは止める権利なんてないんだから」 「・・・わかってるよ」 他人じゃなくて、ほぼ家族同然なんだから。 告白を断られたからって、明日から逢わなくなったりするわけじゃない。 考えたら、すっごく気を使っちゃうけど。 そんな風に、ギクシャクなんてしたくないし。 でも、でも、好きだよ、鵺。 「鵺も惚れちゃうようないい女になって、鵺から告白させてやる!」 「―――やってみろよ、俺は落とすの難しいぜ」 にやりと笑って返してくれた鵺に、また笑って。 今回は恋人って位置にはなれなかったけど、ランクダウンはしなかった。 それに、まだまだチャンスならいっぱいあるんだから! 「残念!鵺の好みは毎日リサーチ中だから!」 だから、覚悟するのは、そっちだからね! そう言うと、鵺が笑って、あたしの頭を撫でてくれた。 「いい女になるぜ、お前」 「あたりまえ!」 |