ガクンと落ちたを、僕はただ追いかけるしか出来なかった。

っ!」
思わず下を見れば、怖い顔のお兄さんたちの中に落ちていって、怒鳴られて腕をつかまれているがいた。
助けないとっ・・・!

でも、僕は大して強くないし・・・。


「鵺っ!」


鵺はたしか学校まではA・Tで来てるから持ってきてるはず!
そう思って、僕は鵺の教室まで走り始めた。

思いっきり扉を開けると、楽しそうに会話してる鵺と女の子の姿が見えて、僕は思いっきり叫んだ。
「鵺!!!」
「しょ、ショウ!?」
鵺が僕の名前を目を見開いて呼ぶ。


「な、なんでここ、」
「いいから早く来て!」
戸惑いながら言う鵺の手を引いて走り出すと、何故か女の子までついてきた。



「お、おい!何でお前この学校の制服着てんだよ!」
机の横にかけてあったA・Tを持ってきた僕に、鵺が後ろで走りながら叫んだ。

まったくもう!そんな場合じゃないっていうのに!

「そんなことどうでもいいよ!それよりも、が!」
「あ!?まで来てんのかよっ!」
お前等学校どうしたんだよ!と叫ぶ鵺を無視してずっと走る。

「兎に角大変なんだ!が中庭に落ちちゃって、怖い顔した人たちに絡まれてて!」
だから急いで、というと鵺のスピードが上がった。


「そういうことは早く言えっ!」
と走りながら(器用すぎる・・・)僕の手にあったA・Tを履き始めた。

「鵺ファイトー!」
「うっせぇ圭!」
後ろで僕達の速度についてくる(しかも大声で声援を送っている)女の子は圭っていうらしい。

鵺の、彼女っていう噂の女の子。




「ここかっ!」
鵺が叫んだ。

僕も後に続くように角を曲がって、息を飲んだ。

「・・・・・・・?」
ポカンと鵺が呟いた。
僕も口をあけてポカンと見ているしかなかった。

いや、うん・・・だって・・・・・・・・。



「おーほっほっほっほ!!100人抜きをしたあたしに敵うわけがないでしょっ!」



死屍累々、そんな人たちの中で人の山に片足を乗せて、高笑いをするの姿があった。
水を得た魚っていうのかな・・・何だか凄く生き生きしてた。

「か、っがやいてるねー」
あはーと後ろで圭が笑ってその光景を見ていた。


うん・・・・・・・・輝いてるよ、
その光景にちょっと泣き出しそうになったのは僕の秘密。





王子様、駆けつける!



( その必要は無かったよね・・・絶対に )