「あたしがずっと告白してるから、鵺が親馬鹿の大好きを恋愛感情に置いてくれたんじゃないかって・・・気持ちがあたしへの同情だったら、どうしようって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だってさ」

パっとショウは戯けるように肩を竦めた。




「なぁ・・・」
「何?」
ん?とショウが首を傾げた。

「頬を染めて涙で目潤めて手握って女声で言う必要あったのか・・・?」

ゲンナリと鵺が青い顔をしながら、手で顔を押さえて言った。
きっと、先ほどの光景は奇妙なものこの上無かっただろう。


「あったよ。雰囲気作りって大切じゃん」
「あえてこの会話に雰囲気を作る必要はねぇ」
はぁあと鵺は思いっきり深く溜息を吐いた。



そんな鵺にショウはニッコリと笑った。
「信頼はあっても信用はないね、に」

「ぐっ」
息が詰まった。

ものすごく楽しそうな顔の下に光る鋭い目に、鵺は若干冷や汗をかいた。


「で、どうなの?」
はぁ、と今度はショウが溜息を吐いた。

それに、鵺が答えようと口を開いた瞬間、遮るようにショウが口を開いた。


「これで、実はへの気持ちは同情とかだったら皆で袋叩きだけど。かといって、実はに手が出したくて仕方が無いんだとか、キスしたいとか、滅茶苦茶にしたいんだとかいったら、それはそれで引くけどね」


「・・・・・・・・・・・・なぁ、お前は何がしたいんだよ・・・」


普通先回りすることか?これ。
半ば呆れるように言った鵺に、ショウはニッコリと笑う。

「え?前者のへの気持ちは同情だって?じゃあ袋叩きに・・・」
「おいこら、分かっていってんだろ!後者に決まってるだろうがっ!!」

「えっ!!」
いらつきながら叫んだ瞬間、ショウは吃驚したような表情で叫んだ。


「滅茶苦茶にしたいんだ、だなんて・・・鵺最低っ!!」

「後者に行き過ぎだっつの!!つーか頬染めて涙流すな!」
俺が変態みたいに見えるだろうが!と叫んだ鵺に、ショウは先ほどの頬の紅潮も涙も全部無かったかのように笑った。


「冗談冗談。いやー、でも答えはありきたりだなぁ・・・」
「なぁ、だからお前は俺に何を求めてるんだ・・・」
ふぅっと溜息を吐いていった鵺に、ショウは嘘嘘と微笑んだ。
そんなショウに溜息を吐いて、鵺は椅子に深深と座った。



「まぁ・・・リアクションは求めてたかな」
「どうしてお前はそう育ったんだ・・・」
ケロリとして言うショウに、鵺は呆れたように呟く。


うーん・・・多分。とショウが天を仰ぎながら言った。
の影響かな」

「・・・あー・・・納得」
ガクリ、と鵺の頭が倒れた。





男たちの談議



( この根性はきっとあの子のせいだから、まぁ、しょうがないよね、うんしょうがない )