とにかくあの後勘違いしてたらしいを家に帰らせた。

・・・それにしても。


「愛されてるわね、鵺」
「うるせぇ」
人の思考先回りすんな、この変態。そう言うと、圭はケラケラと笑う。
畜生、顔が火照ってるから何言っても言い訳にしかならねぇ・・・。


「今日掃除無くってよかったわねー。愛されてるちゃんのところにすぐ帰れて」
「・・・おう」

もうこいつには反論しても無駄だ。
まぁ、間違ってねぇっつーか、なんつーか。兎に角、さっさと帰れるわけだし。

・・・その前に、説教しねぇと。

強いからってもし抑えこまれてたらどうするんだ、本当に!第二の女王候補だっつわれてても、あいつはまだ中学生の女の子なんだぞ!?男の腕力で押さえつけられてたら・・・!
そう思うとさらに怒りが膨れ上がってきた。




「ただいま・・・。は?」
入口にいたナナに聞くと自分の部屋にいるというので、そのまま上がった。
全く、俺がどれだけ心臓止まるかと思ったと思ってんだよ。



を俺の部屋に呼び出して、俺はピシっと床を指した。

、そこに正座しろ」
そう言うと素直に正座したので、俺は続けて口を開いた。


「いいか?わかってんのか?お前何があるかわからなかったんだぞ?」
第二の女王候補なんていわれてるけどな、普通の男子から見りゃ、ただの女なんだぞ?

「中学生っつったらな、高校生の男子にとっちゃ普通に対象になるんだぞ!?」
いや、俺はモラルとかあるからその・・・あれだけどな!
内心色々付け加えつつ言う。


「もし抑えこまれて何かされたら、どうするつもりだったんだ!」
もしそうなって嫁にいけなくなるっつーんなら、俺が嫁にする・・・ってそういうことはおいといて!


兎に角!
「女が一人で突っ込むなんて、もしが貞操の危機で、危ない・・・って聞いてんのか!」


ふとを見ると、正座しているはどこか明後日の方向を見ていた。
お前のために言ってんだぞ!?


「もちろん!」
しっかりと帰ってきた返事に俺が納得してうなづきかけると。

「聞いてない!」

「っておいっ!!!」
・・・それを自信満々に言うな。
全く。


それよりも、あんな風に告白だってされてんだから、俺が彼女作ったら言いに来るくらいわかるだろ?
圭と付き合ってるなんて、あんなおぞましい噂なんて聞いてくるし。

「それよりも、何考えて来たんだか知らねぇけど・・・しかも変な噂の真偽確かめにくるし・・・」
はぁ、と溜息を吐くと、突然。



ぶん殴られた。

拳で。





君と僕のすれ違い



( いや、ちょっと待て!何で俺が殴られてんだよ!! )