「コムイさん、コムイさーん、遠くない未来シスコンが度を越して妹をストーカーして警察にしょっ引かれてぶた箱に入れられて一生冷えたまずいご飯を食べて生きていくかもしれないコムイさーん」 「何だい、その失礼な未来は」 「あ、いた」 うんうん、これを言うと一発で出てくるよね、コムイさんは。 まったく、というコムイさんに、アレンが苦笑してた。 少し離れたところで、リナリーが苦笑っていうか、苦笑いをしてた。 「の言う通りになったら、私兄さんて呼ばなくなるわ」 「リナリーっ!?」 ガガーンっとコムイさんがショックそうな顔で叫んだ。 「ところで、が呼ばれてもないのに自主的にくるっていうことは・・・というか、あの音は」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・暴発、しました・・・てへ☆」 「テヘ☆って言っても可愛くなーい!」 ドッガラガッシャーンという効果音が付きそうな勢いで、コムイさんが机をひっくり返した。 ひそかに、書類がぁ!と泣いてるリーバー班長がいたのは見なかったことにする。 「わぁ!凄い凄い!」 「そうかい?って、違うでしょ!」 ベシっと頭を叩かれた。 いたっ!ちょ、本気で痛かったですよ、コムイさん! 音も本当はベシじゃなくてゴスっだったし、しかもコムイさんの手には本があるし、ってもう妹以外には問答無用っていうかねっ!! ああでも、コムイさんは容赦してくれないところが大好きだっ!(あれ、Mじゃないよ?Mじゃないよ、うん) 「ごめんなさい・・・」 「僕も悪いんですっ!ちょっとだけ、今日はいつ爆発音が聞こえるか待ってましたからっ!!」 「アレン・・・って、えぇっ!?」 あれ?優しさは?っていうか、このトキメキ乙女心はっ!? 「もう、しょうがないなぁ、君たちは。・・・まぁ、僕も今日はいつ爆発音がするか、科学班のみんなと賭けてたけど」 「コムイさ・・・って、ブルータス!お前もかっ!!」 あ、やばい。ネタが通じないか・・・。 それにしても、アレンたち酷いって・・・人がいつ爆発するか待ってたり賭けてたりするんだから・・・。 確かにここ最近は爆発しまくりですけどね、ええ。 そんなこんなで、爆発したことについてはうやむやのうちに許してもらいましたとさ(なんか情けないけどね・・・)。 「それにしても、最近のの暴発率は凄いね」 「・・・う」 まさかその理由はアレンに恋をしたからですなんて言えないし。 「僕が入ったころは、まだ十日に一回くらいしか聞こえませんでしたけど・・・大丈夫なんですか?自身は」 「え、いや、あたしはけがしないから、大丈夫なんだけど」 暴発の怖いところは、いつ起きるかわからないことと、普通のイノセンス発動と違って、他人を巻き込んでしまうこと。 前は神田を巻き込んじゃって、一時間くらい正座をさせられたことがある(ちなみに神田の毛先がクルンクルンになっちゃっただけなのにさ・・・)。 でも、もし隣とかにいたら、あの家具や写真みたいに燃えて灰になっちゃうかもしれない力だから。 「(だから、怖いんだろうなぁ)」 神の使途のくせに、同胞を傷つけてしまう恐れのあるイノセンスを持つ。 それが、あたし。 |