「漸くアレンとの任務だー!」
「そうですね」

ニッコリと笑って、船に乗るあたしに手を差し伸べてくれるアレンの頬笑みがっ!!もうもう!!
・・・って、あまり考えてるとまた暴発しちゃう。いかんいかん。

「アレンとの任務結構多いよね」
「そろってコムイさんに叱られに行きますからね。まぁ、それに戦闘スタイルの相性もいいですし」
あははとアレンがさわやか青好年スマイルで笑う(ぐふっ!!)。

「だねー。アレンがAKUMAを陽動して、その間にあたしは近づいてドカーンだもん」

アレンがAKUMAを一か所に集めてくれるから爆発しやすいんだよね。
これってあたしたちが戦闘においてこの上ない素敵なパートナーで、もちろんプライベートでも・・・って、ダメダメダメ。
暴発するところだった・・・。


「ですけど、近づいたら気付かれて、は怪我をしてしまうことが多いじゃないですか」
「うっ!」
悲しげに伏せられた目に、思わずドキドキする。
アレンのこの表情は、本当にやばいっ!

「で、でもそんな大きな怪我もしないし」
ね?と言ってみるけど、アレンの顔が笑顔にはならなかった。
あう・・・畜生、そんなアレンの顔もとても格好いいです。


「あ、アレンだって怪我するじゃんかっ!!」
あたしのことだって庇うし、そうだよ!そういえばアレンの方が断然怪我多いから!!

「僕は男だからいいんですよ」
「何、その男尊女卑っ!このマゾめっ!」
「ま、マゾって!僕はそんなんじゃないですよ!っていうか、は女の子なんですから、怪我が残ったらどうするんですかっ!」
「アレンよりずーっと前から黒の教団にいたんだから、もう傷くらい残ってるもーんっだっ!何、今更っ!」
「それ以上傷ができたらどうするんですかってことですよ!」
「うるさいマゾ!!」
「誰がマゾですか!!」



「・・・あのー・・・そろそろ着きますが」


あたしは見た。
ファインダーの人の額に青筋が浮かんでいるのを。


「「・・・すみません」」

とりあえず土下座しておきました(二人で)。



いやー、でももしかしたらこんな喧嘩も、バカップルに見えちゃうかも・・・なんて。
えへー・・・。

「何一人呆けてるんですか、
「別に呆けてないよ。考え事してただけだって」
妄想という名の。

「それよりも、滞在する宿屋に着いたから行きますよ」

アレンが優しい笑顔で笑う。
アレンにドキドキすることが許されなくたって、妄想・・・ゲフン、乙女のときめきがゆるされなくたって。

でも、あたしはアレンが好き。


「うん、今行くー!」





貴方が好き



( それは変えようもない事実 )