「神田のお嬢様ヘヤーめっ!!」 何未だに人の頭掴んでんのよ、この馬鹿っ!! ゲシっとけってみるけど、それは神田には当たらなかった。 しかもこの人当たらなかったあたしの足を見て笑いやがったよこんちくしょう!(どうせ、どうせっ!) 「そういえば、と神田って仲がよいですよね」 きょとんとアレンが首をかしげた。 うふふ、首をかしげたアレンも可愛いなー。 「・・・最悪だな」 ポツリと神田がうつむいて、それはそれは酷くつらそうに言った(そこまでかっ!?おい!!) 「ひどっ!!」 ちょっとくらい、ありがとうとか人と仲がよいことを喜べよ、この人間関係破綻者っ! 人を寄せ付けなくて、怒ったりする以外は無表情で、美形で黒髪だったらモテると思うなよっ!! あたしは白くて純粋で優しい男の子の方が大好きだこんちくしょー!! アレンが大好きだこんちくしょー!! 「暴発すんなよ」 「するかこんちくしょー!!」 あたしの叫び声に、リナリーがびくっと震えた。 あ、ごめんごめん。 「えー、こんな長髪ビューティーなんて嫌だよぉ・・・どうせ仲良くなるんだったら、アレンの方がいいもん」 「長髪ビューティーって、もしかして神田のことですか?」 「そう。神田なんて楊貴妃の衣装でも着てたらいいんだよ」 去年のハロウィンに巻き込んで、楊貴妃の格好をさせたのは私です。 いやー、あれはきれいだったなぁ・・・。 「・・・殺す」 「落ち着いてください!神田っ!!」 必死で止めるアレンを、神田が振り払おうとする。 はっはっは、愉快愉快(いや、本当にアレンのことは好きですよ、ええ)。 「そろそろ任務に行ってもらってもいいかい?二人とも」 「・・・ち」 「あ、はい!」 コムイさんの言葉に、アレン達が歩き出した。 「行ってらっしゃい、アレン!」 「行ってきますね、」 アレンに笑顔で手を振った。 え?神田?そんなの無視にきまってるじゃない! 「怪我しないように気をつけてね、アレン!ついでに神田も!」 そう言うと、アレンが笑顔で手を振ってくれた。 神田はケっと吐き捨てたけど(失礼な奴だ!) あーもうっ!笑顔が輝いてるぜっ!! 「ありがとうございます!」 「てめぇじゃねぇんだから、誰が怪我するか!」 「うふふー、こちらこそ。って、てめぇなんて怪我しちまえばっきゃろー!」 神田はSだー!と叫んだ言葉に、コムイさんが大笑いしてたのを追記しておく。 |