「君は・・・女の子なんだ」
「――――はい?」

目が覚めて、一番初めに言われた言葉に、俺は目を見開いた。


いやいやいや、待て待て待て。
ってことは、秋良との障害はなくなるじゃねぇか・・・って違う!!

それも大事だけど、いや、それよりも、俺が、女!?

「えっと・・・それは、」
「嘘でも冗談でもエイプリルフールでも聞き間違いでもないからね」

断言された。




「と、いうことらしい」
学校に帰ってから、俺は秋良や亨、裕次郎を部屋に呼んで病院でのことを話した。
あ、ちなみに実琴は同室だから、机の椅子に座ってる。

「えっと、なんだっけ・・・半、半・・・」
「半陰陽」
「そうそう・・・って、実琴詳しいな」

忘れてていえなかった言葉を、実琴がさらりと言った。
というか、俯いて色々と考えてるんだが、どうしたんだ実琴。

「それよりも、はどうするんだ?」
亨が首を傾げる。
「どうするって・・・ああ、女になるに決まってるだろ?」
「ええ!!!」
それに異常反応したのは、実琴だった。

「さっきから、どうしたんだよ、実琴」
俺は訝しげに実琴を見あげた。
「あ、いや・・・」
それだけ言うと、実琴は黙り込んだ。

何なんだ、一体。

「ま、とりあえず、俺女になるから!」

つーわけで、よろしくな?




「・・・・・・とは、言ったものの、なぁ・・・」
ふぅ、と溜息を吐いた。

何ていっても、いきなり女だ。
そんなの、なれているっていっても、できるはずない。

・・・」
「?どうしたんだ、実琴」
二段ベットの下から、実琴の声がする。

「・・・明日、俺の家来ないか?」
「は?明日・・・別にいいけど、デートは?」

明日は土曜日だから、予定ないけど、デートじゃなかったのか?

「いいから!」
何だか強気な実琴に、明日家に招かれることになった。

一体、何でまた・・・。





女の子になりまっす☆



( 何なんだよ、この転機は、一体さ )