「うおおお!すげぇ、美人〜!」 実琴の美少女な彼女を紹介されて、俺ははぁあと溜息を吐いた。 うわー可愛いなぁ、この人。 だろ〜。と頷く実琴に、俺はひょっとして惚気られるために連れてこられたんじゃないかと思った(冗談じゃねぇぞ、そんなの!)。 「それはおいといて、本題に行こう」 「それよりも、さっきから玄関が騒がし――」 「放っておけ」 何か玄関の向こうから「めぐみぃ〜!!」とかそんな叫び声が聞こえてくるんだけど、無視しなきゃいけないらしい。 そんなわけで、目の前の美人さん、もとい恵さんと真正面で向かい合った。 「えっと、まず紹介からするな。恵さん、俺のルームメイトの。で、、こっちがお、俺の彼女の恵さん」 最後はちょっと恥ずかしそうに実琴が紹介してくれた(だから、惚気だったら帰るぞ?コラ)。 「で、突然何なんだ?実琴」 どうやら恵さんも説明されていなかったらしくて、俺と実琴を見比べながら言う。 「ああ・・・その、実はは恵さんと一緒なんだ」 「え・・・ええええええぇ!?」 突然そう実琴が言って、恵さんが叫んで、俺はついていけなかった。 は?何が一緒なわけ? 「あ、えっとな、。つまりは、恵さんも半陰陽だったんだ」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 えー・・・っと、半陰陽ってことは、つまり、恵さんは・・・。 「アレが付いてたのかぁ!?」 「そういう言い方するなっ!」 えええぇ!?と叫んで言うと、ビシィと強い突っ込みが入った。 うん、ナイス突っ込み・・・って違う! 「と、とりあえず落ち着いて・・・はどうするんだ?その・・・」 「あ、女になります」 もう決めてますんで、と返すと、恵さんがそれでいいのか!?と押し迫ってくる。 「一大決心なんだぞ!?」 「えっと・・・そうなんですけど・・・・・・その、女になったら、障害なくなるし」 「障害?」 俺の両肩を掴んで、コテンと首を傾げる恵さんから顔を逸らした。 「えっと・・その・・・男子と男子じゃおかしくても、男女じゃ、全然普通じゃないですか」 ぐふぁ!恥ずかしいっ!! 「好きな人がいるんだ・・・」 「う、はい・・・」 なんだかキラキラしてる恵さんに頷くと、実琴が変な顔で俺を見る。 「そんな話、おれ一度も聞いたことないんだけど!」 「言ったことないし」 第一ホモ嫌いのお前に言うかっつーの、というと実琴がそっか・・・と納得した。 「で、好きな人って誰なんだ?」 「決まってるじゃん。秋良」 ていうわけで祝福してね☆というと、実琴がまた固まった。 |