「そういえば、学校はどうするんだ?」 「ああ、有定会長に、男装して通います♪って言ったら、OKもらった」 そのかわり姫の仕事ちょっとハードになるけど。 とりあえず当面の問題は消えたので、あとは最大の目的だけだ。 「お、俺は手術が終わったら・・・っ!秋良に告白するっ!!」 う、うおぉ!恥ずかしいっ! 拳をビシっと上に突き上げて豪語すると、恵さんにがんばれよ!と応援された。 というわけで、俺は手術をしてきたわけである。 ・・・・・・・・・・・・早い・・・。 まだ先かぁ、なんて思ってたのに、月日が過ぎるのって本当に早い。 俺の股の間には何にもない(下品)。 僅かながら脹らんだ胸は、一応サラシで隠してある(必要ないと思ったんだけど、やっぱり感触が違うんだよ・・・)。 姫なんてやってたくらいだからそんなに男らしくはなかったけど、結構変わるもんだなぁって思った。 ・・・ついにか。 ついに、ついに・・・俺は秋良へと告白をするんだ。 そ、その前に皆に近況報告だよな。 俺が帰ってくるっていうことは実琴に伝えてあるから、部屋に皆が来てるだろう。 そう思って扉を開けようとすると、突然向こうから扉が開いた。 「あ、。おかえり」 「あ・・・ああ・秋良ぁあああ!!!」 うぉおおお!俺の癒しぃいいい! ニコーとマイナスイオンの笑みで笑われて、俺は誘われるがままに(誘ってない)、秋良に抱きついた。 畜生、大好きだぁ! 「、ご、ごめん。ちょっと離れてくれるかな」 離れろ・・・って、そうか、そうだよな。はは。 秋良から見たら変態さんみたいだもんな、俺。 そう思って顔を上げると、ちょっと顔の赤い秋良がいた。 「抱きつくのはいいんだけど、やっぱりその、今までと感触が違って・・・」 目をそらして、赤い顔でモジモジと秋良が言う。 「あ、秋良・・・!」 う、恥ずかしいぞ、なんか。 「はいはい、そこの純情二人組み、さっさと部屋に入ってきてよ」 二人揃って赤面してると、裕次郎の声が聞こえた。 「あ、ゆーじろー。見てみて、女になってきましたー☆どう?かわいい?」 「すげー結構違和感ないな」 ヒョコっと後ろから出てきた亨にもニッコリ笑っておく。 よし、とりあえず報告は済んだ(実琴は手術の時に恵さんと一緒に来てもらった)。 グルリと後ろを向いて、秋良の方を向いた。 やばい、凄く凄く顔が熱くなってきた。 「坂本秋良君!」 「は、はい!」 ガシっと手を掴んだ。 「お、わたしは坂本秋良が、一人の男性として好きです!」 「え」 「「ええええええええ!!!!」」 秋良の驚いた表情と、裕次郎と亨の驚きの声をバックミュージックに、俺は一世一代の告白をしたのだった。 |