「・・・」

あまりにも静かすぎて、そっと顔をあげると。
なぜか、全員ポカンとあたしを凝視してました。

・・・あれ?


「・・・っぶ!」

そんな空気を一気に壊したのは、キキョウさんでもジルバさんでもイルミさんでもキルア君でもカルト君でもミルキ君でも、登場してないおじいちゃんでもなく。
あたし、でした。

「くっ・・・あ、はっ・・・はははっ!」

あ、あかん・・・笑ってしまうっ!
もう死ぬしかないんだと思ったら、結構人間って何でもできるもんだなぁと思う。

いや、だってだよ?

あのイルミさんが、ポカンって口あけてるんですよっ!!


「ぶはっ・・・あはっ、ふ、あははっ・・・!やばっ、イルミさん、かわい・・・っ!!」
ああもう、殺される前に笑い死にそう(あれ、デジャヴ?)。

「口あけてポカンってして、る・・・っ!超かわいだぁ゛っ!!!」
「・・・」

「ぎゃー!!痛い、痛いってば、イルミさんんっ!!死ぬ、しぬっ!!・・・あ、別にそれはもう覚悟してたんだっけ・・・って違うー!!殺すならさっくりがいいーっ!!」
できれば何も考えることなく、痛みすら感じず死にたいー!

「俺がただで殺すと思う?」

突然蹴る足が止まって、見上げると珍しいほどにイルミの笑みがあった。


「ひぃっ!!・・・い、いやっ!何する気っ!あたしの貞操はあの人に捧げるって誓ってるのっ!」
「それは興味無い」
「えーっ!?ちょ、人が勇気を出して恥じらいつつ、居もしないあの人を語ってみたんですけどっ!」
「あっそう」
「流されたっ!!」

またゲシゲシと足で蹴ってきた。
あんまり強くないですけど、地味に痛いんですってばっ!!


「わかったわっ!!」
「何?」

「あたしを氷漬けにして一生愛でてたのしも・・・ぎゃーーーーー!!痛い痛い痛い痛いぃ!!ごめんなさいすみません!だからつねらないでぇ!!!」
「・・・俺を可愛いっていって申し訳ありませんでした、は?」
「まだ根に持ってっ、痛い痛い痛い痛いっ!!す、すみませっ!!本心でした、ごめんな、ぎゃあ!!」

さ、さっくりと殺してくださいっ!!


「可愛いは訂正できませんっ!だって、本当にそうおも、ふぎゃっ!!う、わぁはははははっ!あひあはははっ!!」
「さっさと言いなよ。人に妄想の中で勝手に耳付けて申し訳ありませんでしたって」
「そ、それも根に持ってんのかっ、このねく、ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」


・・・。



「いいこと?キルア、カルト、ミルキ。あの子があなたたちのお義姉さんになるのよ?」

「・・・異議なし」
「イルミ兄にあんだけ言える人を、反対できないって・・・」
「同じく」





意外と気が合いますか?



( いいえ、ケフ○アで・・・じゃない、いえいえ、気が合いませんって。 )