というわけで、イルミと結婚しないための協定を結びました。 どの異世界トリップの夢小説でも、イルミと結託して結婚を阻止するなんて夢小説ないだろうなぁ。 大概イルミがのりのりで、それで夢ヒロインが巻き込まれるんだよ、うん。 というわけで、何故か殺される方向は消えてしまったのですが。 「・・・あの、イルミ」 無表情のままイルミ(呼び捨ての許可はもちろん得ました)が、あたしから一枚カードを取る。 「何?」 「あの、あたしたち結婚を阻止しようと結束したよね」 「うん」 それはいいんですよ。 確かにイルミは大好きなキャラだけど、正直結婚するには心の負担が大きすぎると思うし。 それはいいんですけども・・・。 「ほら◇、早くとりなよ☆」 「なんでヒソカさんがいらっしゃるんですかぁあああああ!!!!!」 ちなみに記号が☆なのは、文字化けの都合上なんだろうか・・・。 「結婚回避のためだよ」 「へ?」 何でヒソカさんが結婚回避? もしかして、イルミとヒソカが付き合ってるふりをして、それで結婚を回避しようとっ!! 「死ぬよりも辛い拷も、」 「すみませんでした」 イルミが言い切る前に妄想をやめました。ごめんなさい。 うー・・・じゃあなんでヒソカがここにいるのさ・・・。 あたしはヒソカの手からトランプを抜き取った。 「俺じゃなくて、」 「・・・え゛?」 ちょ、ま、ちょ・・・あれ、ですか? あたしがヒソカと付き合ってるってことにして、それで結婚を回避しろと・・・結婚を、回避。 「いやぁあああああ!!絶対にいやぁああ!!!ふりだとしても、ヒソカと付き合ってるなんていやぁああああ!!」 「傷つくなぁ◇」 ちょっとションボリして体育座りしてたけど、無視! 「この間好きなキャラで一番最初に名前あげてたから」 「ダメ!違うの!確かにヒソカは大好きですよ!大好きだけど、それはあくまで鑑賞用っ!結婚したかない!付き合いたかない!!フリならせめて、キルアがいいぃいいいーーー!!!」 「それは俺がダメ」 ち、このブラコンめっ!! ちなみに、ミルキでもいいからというと却下された。 「うっ、うっ、もっとまともな人がいいよぉ・・・ああでも、幻影旅団だったらフェイタンとクロロだけは全力で拒否したいよぉ・・・」 「贅沢」 ぼんやりとイルミとあたしのやりとりを見ていたヒソカが、ぽつりとつぶやいた。 「君たち結婚しちゃえばいいのに☆」 「「絶対に断る」」 |