「やっぱり、告白をするべきなのかな」 家でありきたりなラブストーリー漫画を読みながらポツリと呟いた。 言わないほうが後悔する、なんていうし。 でも、言って返事はNOで、相手を困らせてしまうなんてことはしたくない。 (だって、名前を知っている程度のクラスメートなのに) きっと沢田君はあたしが沢田君のことを好きだなんて想像もつくはずが無いだろう。 積極的にアプローチをしたことなんてないし、噂が立っているわけでもないし。 でも、こうやって思っていることは、絶対に罪、なんかじゃないと思う(そう思いたい) 「それよりも、方法、だよなぁ」 綱吉君がイタリアに行く5日前、あたしは屋上でうんぬんと唸っていた。 告白の仕方について、なんだけど。 結局告白をすることにしたあたしは、重い溜息をつきながら頭を巡らせた。 下手に印象悪く残りたくないし・・・。 「チャオ」 そうやって考え事をしていると、突然声がした。 「ちゃ、ちゃお・・・?」 ふと横を見れば・・・・・・・・・・・・・・・・・・・赤ん坊? そういえば、この子はよく沢田君と一緒にいる子で、確か、リボーン君だった気がする(沢田君がそう呼んでいた)。 手すりに座っている(危ない)リボーン君が、あたしのところに近づいてきた。 「お前だな」 「へ、あ、はい・・・。えっと、リボーン君、だよね?」 何で名前を知ってるんだろうって思いながら答えるとリボーン君は「ああ」と頷いて、あたしを上から下へと見る。 一体、何なんだろう・・・。 「なるほど・・・」 リボーン君はあたしを一通り見た後に、納得したように頷いた(一体何なの?)。 ニヤリと笑うリボーン君は何だか男前、というか大人顔負けだった。 「お前、ツナのことが好きだろ」 「はっ!?」 息を呑んだ。 ダラダラと背中を冷や汗が伝って、バクバクと心臓がやけに大きく鳴って、口の中に溜まった唾を飲み込んだ。 「な、なな、何をおっしゃるうさぎさんっ!はっはっは!」 「動揺しすぎだぞ」 そして古いぞ、とさらりと言われて、あたしは口を噤んだ。 何だか見あげてくるリボーン君の目は、全てを知っていそうな目だ。 「あー・・・えっと、その・・・」 「好きなんだな?」 キッパリといわれて、あたしはゆっくりと頷いた。 「は、はい・・・」 そう言うと、リボーン君は満足したようにニヤリと笑った。 (だからその笑顔は怖いって!) |