「リボーンさん、何の用っすか?」 「どうしたんだ?突然」 ガチャリと屋上の扉が開いて、振り返るとそこには、 「や、まもとくん・・・ごくでら、くん」 が居た(な、何で?)。 ぽつりと名前を呼ぶと、二人の視線がゆっくりとこちらを向いた。 「よお、じゃねぇか」 「・・・」 山本君はあたしを見て楽しそうに、獄寺君はあたしを見てブスっと(大概の人にそんな対応らしいけど)した。 そうするとリボーン君がスチャっと手すりから下りて(だから危ないってっ!)、テクテク山本君たちの方へ歩いていく。 「こいつツナが好きらしいぞ」 突然、リボーン君が山本君たちに向かっていった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って。 「な、なな、な、何いってるのぉおおおおお!?!?!?」 ぎゃーっす!と叫んで、あたしは真っ赤になっただろう顔を抑えた。 ぐすん、ぐすん・・・お母さん、ごめんなさい。 は羞恥で死んでしまえそうです・・・。 「知ってるぜ?そんなこと」 ガクリと床に崩れおちていると、山本君がそう言った(え・・・?)。 「あれで気付かない方がおかしいっす」 と獄寺君も言った。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 「お母さん、お父さん・・・・・・先立つ不幸をお許しください」 「「わぁああああああああ!!!!」」 グッバイ、あたしの人生。楽しかったよ、うん。 そう笑って飛び降りようとしたあたしを、山本君と獄寺君がつかんで引っ張り戻した。 「だ、大丈夫だって、!気付いてるのは俺らだけだから!」 「誰にも言わねぇから死ぬんじゃねぇ!」 阿呆か!と獄寺君に叩かれて、あたしは渋々頷いた。 いや、頷くよりも大切なことがある。 「ふ、二人が気付いてるってことは・・・本人、は・・・」 告白する前から気付かれてて、しかも困るみたいなことを言われてたらどうしよう・・・。 ぐるぐると考え出したあたしに、山本君がにっこりと笑った(一瞬、ファンの子の気持ちがわかった気がする)。 「大丈夫だって。あの鈍さじゃ直接言われない限り気付かねぇから」 だから落ち着けよ、な?といわれて、あたしはこくりと頷く。 でも違うよ、とあたしは呟いた。 「鈍いんじゃなくて、別の女の子をずっと見てるから気付かないだけなんだよ」 だって沢田君が好きなのは京子ちゃんなんだから。 天使みたいに可愛くて、笑顔で、誰にでも優しくて、人気者で。 そんな京子ちゃんのことを好きなんだよっていうと、リボーン君が小さく溜息を吐いた。 (きっと、敵わないって知ってるくせに思いつづけるあたしの思いに、だろう) |