ピンポーンとチャイムが鳴って、の顔が綻んだ。 超直感のせいなのか、一瞬だけ肩を震わせてから。 ガチャリとリビングの扉が開いて(普通玄関に迎えに行くまで待つだろうとか常識を考えちゃいけないんだろうなぁ)骸が現れた。 「骸さんっ!」 パァっとの顔が輝いた。 ふと、俺の中で何かに引っかかる。 は俺の未来の娘だから、似てるなぁって思ってたんだけど、誰かにも似てる気がする。 そう考えていると、は思いっきり飛んで(骸まで3mはあった)骸に飛びついた。 骸はあっさりとそれを受け止めて(慣れてる・・・)力の余韻でクルリと軽く一回転をした。 「はひぃ・・・映画みたいです!」 俺の隣でハルが頬を赤くしてその光景を見た。 骸の顔が某有名美形集団を超えていて、しかも映画のように上手い具合に持っていく彼の気質のせいか、本当に映画みたいに見えた。 受け止めて抱きかかえたを降ろすと、骸は「危ないですよ」と軽く嗜めてた。 (躾なれてるって感じだな・・・) 俺は思わず溜息を吐いた。 犬さんが飛びつくのと同じ感覚で思ってるんだろうなぁ・・・。 かわいそうに、。 顔を赤くして、はいと頷いて、それからまた嬉しそうに飛びついたにあれ?と俺は首を傾げた。 何かに似てる・・・。 「どうしたんですか?ツナさん」 ぼんやりして。 「わ!」 び、びっくりしたっ! 突然目の前に入ってくるなよ、ハル・・・ん、ハル? 目の前でニコニコと笑ってるハルと、骸に楽しそうに飛びついてるを見比べた。 に、てる・・・。 ああやって相手を見た瞬間に飛びつくところとか、嗜めると「はい!」と元気良く言うところとか。 何かに似てるって思ってたんだ。 どんどんとパズルの答えが出て行くような感覚がして、俺は隣に戻ったハルを見た。 いや、まさか、とは思うけど。 「どうしたんですか、さっきから。は!ひょっとしてハルにフォーリンラブしてくれたんですか!?」 「いや、そうじゃなくて・・・」 出た、ハルの暴走。 そんな一人爆走していくような暴走を聞きながら、俺は嬉しそうに話し掛けるを見た。 「骸さん!骸さん!今日もお話できるんですか!?」 あの暴走っぷりは絶対に俺じゃない。 身近な女の子で考えても、京子ちゃんでも髑髏でも・・・まさかだけどビアンキでもない。 これから逢う人っていう可能性もあるけど、なんとなくそれは違う気がした。 もう一度、隣にいるハルを見た。 と骸のやりとりを楽しそうに見ていて、ふとその笑顔がこちらを向いて、が骸に向ける笑顔と同じ笑顔で笑った。 (ちょっと、えと・・・待っ、) 「ちゃんは本当に骸さん大好きですよね!」 クスクスと笑う笑顔に、何故だか熱が顔に集中した。 |