「おや、おはようございます、」 「骸君」 振り返ると、そこには骸君が居た(一人なんて珍しい)。 骸君は今は結構恭弥君たちと和解したけど、昔は凄く大変だった。 顔を突き合わせたら、すぐ戦闘だったもんなぁ。 そんなことを考えてると、突然バスケットを渡された。 「何?これ」 そんなに重たくはないけど・・・。 「マタニティ・・・を、用意しようかと思ったのですが、服を送って雲雀恭弥に勘違いをされていざこざを起こしてもいけませんからね。日本食にしておきました」 妊娠おめでとうございます。 と笑う骸君に、あたしは思わず抱きついた(恭弥君に見られたら怒られそうだったけど気にしない)。 「ありがと〜骸君!もー大好きっ!」 ぎゅうっと抱きつくと、骸君もかるく抱き返してくれた。 「いえいえ。ああ、そういえば髑髏も何か送りたいと言っていたので、楽しみにしていてください」 ゆっくりと離れて、あたしは骸君にニッコリと笑った。 あーもー、皆かわいいなぁ。 「そういえば、はマタニティ・ブルーの傾向は無いんですか?」 と、さり気なく骸君が気遣ってくれる(優しい子だなぁ)。 「うん、大丈夫。むしろ元気なくらいだから。だって、いっぱい大切な仲間がいるもの」 鬱になるわけがないんだもんねー。 おなかの中の赤ちゃんに向かっていった。 「はひ?骸さん?」 声がして、振り返ると首をかしげているハルがいた。 「おや、ハルじゃありませんか。おはようございます、ハル。ところでまだ、綱吉君とくっついていないんですか?」 「おはようございます・・・って何言ってるんですかっ!」 「そうそう、くっついてないの」 「さん!」 もうっ!と口を膨らませるハルに、あたしはニタリと笑った。 ハルは綱吉君の秘書で、幹部と似たような地位なんだから全然気兼ねすることもないのに。 (むしろボンゴレ内では二人がくっつくのを望む人が一杯いるくらいなんだから) 「ねぇ、ハル。皆はきっと、二つのいいニュースが聞きたいと思うの」 ガシっとハルの腕を掴んで真剣に言った。 「は、はひ・・・?」 「あたしの出産と綱吉君とハルの結婚っ!」 いい!?というと、ハルは真っ赤な顔をして固まってしまった。 「ハルはイザというときには何も言えないタイプだから、やっぱり綱吉君をけしかけるしかないのかな」 「そうですね・・・。とはいえ、綱吉君も似たようなタイプだと思いますから、何かきっかけがないと駄目でしょうねぇ・・・」 世話が焼ける人たちです。 骸君の言葉に、あたしは多いに同意した。 「ふ、二人とも!何を考えてるんですか!」 顔を真っ赤にして叫ぶハルに、あたしは真剣に言葉を返した。 「ハルの幸せに決まってるでしょ!」 |